ハマキョウレックスグループ子会社のHMK Nexusが浜松市天竜区にて、ドローンを活用した配送サービスを開始、トラジェクトリーではルートの設計や運航管理を実施
ハマキョウレックスグループ子会社の株式会社HMK Nexus（本社：静岡県浜松市中央区、代表取締役社長 内田 貴啓、以下「HMK Nexus」）は、2025年1月28日（火）、浜松市天竜区阿多古地域において、ドローンを活用した配送サービスを開始しました。
経済産業省を中心に政府関係者が一体的に推進する「デジタルライフライン全国総合整備計画」の一環として、NEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）が実施している産業DXのためのデジタルインフラ整備事業において、天竜川水系にドローン航路が整備されることを見据え、ドローンを活用した配送事業の事業化に取り組んでいます。本事業では、国内初となる飛行機タイプのレベル3.5飛行を実現した垂直離着陸型固定翼（VTOL型）ドローン「エアロボウイング」を活用しています。今後は、NEDOが実施している産業DXのためのデジタルインフラ整備事業において研究開発中のドローン航路システムの運用開始にあわせて天竜川水系に開通予定のドローン航路を活用し、より広範囲にサービスを拡張していく計画です。
【本事業の概要】
2025年1月28日より、浜松市天竜区阿多古地域において、VTOL型ドローンを用いた医薬品配送サービスを開始しました。具体的には、天竜川上流域の阿多古地域での眼科巡回診療において、患者に処方された薬の流れを次のように整理しています。
①処方箋を天竜二俣地域の薬局にFAXし、その後、薬局で調剤を行います。
②調剤後、オンラインで服薬指導を実施します。
③最終的に処方薬を巡回診療が行われている場所までドローンで配送します。
これまでは、通常配送で数日かかる処方薬の配送を、当日中に実現することが可能となります。今後は、天竜川水系上流に整備され正式に運用開始が予定されているドローン航路を活用して、天竜川水系全域に展開を予定しております。
【背景】
経済産業省では、人口減少が進む中デジタルによる恩恵を全国津々浦々に行き渡らせるため、約10年の「デジタルライフライン全国総合整備計画」を策定しています。本計画は、デジタル完結の原則に則り、官民で集中的に大規模な投資を行い、共通の仕様と規格に準拠したハード・ソフト・ルールのデジタルライフラインを整備することで、自動運転やAIのイノベーションを社会実装し、人手不足などの社会課題を解決してデジタルとリアルが融合した地域生活圏の形成を目指しています。デジタルライフライン全国総合整備計画では、アーリーハーベストプロジェクトのひとつとしてドローン航路が位置付けられており、約10年で全国の送電線上空に約4万km、一級河川上空に約1万km、計5万kmの整備が計画されています。
ドローン航路は、「ドローン運航のための社会的理解の醸成が進んだ範囲であり、地上及び上空の制約要因に基づいて立体的に最外縁が画定された運航環境において、航路運航支援及び航路リソース共有を実現するもの」です（「デジタルライフライン全国総合整備計画」p.29 より抜粋）。従来、ドローンの飛行の際には、運航会社がそれぞれ飛行ルートの計画や各種調整、リスクアセスメント等を個別に行い、周知や情報共有をしていました。しかし、ドローン航路の整備により、運航会社が個別に行なっていた飛行ルートの事前調査や周辺関係者との調整、リスクアセスメントにかかる手間や費用が協調領域として集約されることで、運航会社の時間とコストを大幅に削減できる効果が期待されています。
【目的】
HMK Nexusは、通販市場、フードデリバリー、ネットスーパーなどのラストワンマイル物流市場における物流需要を獲得するため、ハマキョウレックスグループのインフラ(近物レックスのターミナル等)、輸送網、⼈材を活用し、新たな宅配ネットワークの構築、宅配システムの開発など、ラストワンマイルのプラットフォームを構築することで、ハマキョウレックスグループの既存荷主様への提案と新規開拓を進めております。本事業は、「デジタルライフライン全国総合整備計画」の一環として、天竜川水系に整備されるドローン航路を活用することを想定し、阿多古地域において、先行してドローンを活用した配送事業の事業化を行いました。HMK Nexus株式会社がドローンの機体運航を実施し、トラジェクトリーではルートの設計や運航管理を実施。
＜会社概要＞
（１） 社 名 ：HMK Nexus 株式会社
（２） 代表取締役：内田 貴啓
（３） 本社所在地：静岡県浜松市中央区寺脇町 1701-1
（４） 設 立 ：2021年12月
（５）事 業 内 容 ：貨物自動車利用運送事業 等
以上